文字通りのおでんと白飯でささやかに夕食ができればという思いだった
雑居ビルの2階にあるその店の入り口まで行くと派手な看板とは裏腹な高級そうな和風の佇まいの入口に、一旦は帰ろうとしたが折角だからと夫が言うので扉を開けた
入った瞬間和食の料理屋風で奥に長いカウンターが伸びている
やはり高級そうな内装ではあるがこの内装でおでんとうどんなのか?他にも違和感が三つ
一つは、スパイスの香り
それから、BGMにボサノバが流れている
そして出迎えた店員は中東風の外国人
奥の席に並んで座るも飲み物を先に注文してくださいと言われて出されたメニューには確かにおでんとうどんのメニューはあるが、頭にスパイスと付けられている
メニューは他にも日本風の肉じゃがや牛すじ煮込みなどの居酒屋メニューがあるがどれも間に薬の文字が入っている
薬膳料理としたいのか、どれも高額、大失敗
仕方なく烏龍茶をまず頼むと、頼んでもないスパイスの効いた豆のお通しが…
仕方なくスパイスおでんとスパイスうどんとスパイス焼飯をオーダー
おでんが直ぐさま出てきたが、味は出汁にスパイスとココナッツミルクと植物性油が混ぜられていて味は悪くはないが温かくない
その後まもなくうどんが出てきた
つゆはおでんのものがうどんにかけられているというものだが、食べた夫の感想はぬるかったそう
そして私が頼んだ焼き飯は随分と時間がかかった
ガス代はある様だが炒めている様子はなく炒め物の匂いもしない
すると友人と思しき黒人が数人入ってきた、そして座るでもなくガヤガヤしたのち出て行った
それから暫くして出てきたスパイス焼き飯は、ぬるい太めの焼きビーフンだった、具材もさして高級なものは入っていない
しかも察するにこれは、先程の外人が別のところで店でもやっていて彼らがケイタリングしてきたものではないかと
他にもスリランカカレーのプレートメニューなどあるが、三〜四千円とかいう価格
間違いない、さっきの外人たちに作らせ運ばせて折半でもしているのではないか
他にも間違って入ってきたであろうサラリーマンが二組
違和感だらけのこのお店…
スパイスの効いた居酒屋メニューに薬と挟んだり、焼きビーフンをスパイスチャーハンとは良く日本語変換したものだと、そこだけは感心した
だが、看板と内装と内容がちぐはぐで二度目はないですね