コンクリートの狭間に咲いているタンポポはなかなかやり手だ
無機質なアスファルトに大量生産で作られた鉄柵
石ころやタバコの吸い殻にゴミくず
一株だけで咲いている、その種はどこから旅してきたのだろうか
安全牌な野に咲くタンポポとは根付いてしまった環境があまりに過酷
見るからに雑多で人通りも多く危うい
鮮明な黄色と先まで凛と広げた花びらの力強さ、美しさに血が沸る
子どもの頃はタンポポを摘んだこともあったっけ
店には売られていない、菜の花だから
どこにでも咲いていて、それこそ取るに足りない道端に
こればかりは切花にした瞬間美しくなくなる。
その可憐さは雑多で無機質な場所にこそ映える
ほとんど気にされないし気付かれもされてない
けれどそんなタンポポに毎年アスファルトの狭間に出会いはっとする
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